2014年 アリアナ公園(Parc de l’Ariana)
「さくらプロジェクト」とは
ジュネーブ市内を見渡すと桜の並木がないことに気がつきます。そこで、日本スイス国交樹立150周年を記念して、日本人に馴染みが深い桜をジュネーブに寄贈し、ジュネーブに住む方々と桜並木を楽しみながら、私たちから次の世代につなげていこうというプロジェクトが生まれました。
2013年秋から、ジュネーブ市参事で環境・治安局長のギヨーム・バラゾーヌさん、そして同局の緑化担当のオリビエ・ロベールさんと桜寄贈について協議させていただいた結果、「ジュネーブ市が更に美しい街になるのは喜ばしいこと」と植樹についてご快諾をいただきました。本プロジェクトはジュネーブ市の全面協力を得て進めることになり、国連広場(Place des Nations)すぐ横にあるアリアナ公園の敷地内に20本の桜を植えることが決まりました。
アリアナ公園内の桜植樹位置(白い丸の部分)
アリアナ公園には、品川区から寄贈された鐘がありますが、この友好のシンボルである鐘の近くに桜が植えられ、将来、桜並木ができます。桜はいろいろな種類の中から、出来るだけ日本の桜に近いもので、ジュネーブの気候に合う桜をジュネーブ市が選んでくださいました。選ばれた桜は2種類です。1つは「タイハク」、もう1つは「ソメイヨシノ」です。
植樹に選ばれたタイハク(左)とソメイヨシノ(右)
植樹式は、2014年3月31日に行われました。
植樹式(2014年3月31日)
3月31日(月)、「さくらプロジェクト」の植樹地に選ばれたアリアナ公園で、岡田隆在ジュネーブ出張駐在官事務所所長・大使、ジュネーブ市のギヨーム・バラゾーヌ参事(環境・治安担当局長)をはじめ、協賛者の方々など約100名が参列し、植樹式が行われました。
春日和、前日からサマータイムになって日暮れが一段と遅くなった夕方、アリアナ公園の一画に約100人が集まって行われた植樹式。以前、東京の品川寺から贈られた鐘の近く植えられた桜の並木道には「Allée des Sakura、日本スイス国交樹立150周年を記念してJCGから寄贈され、2014年3月31日に植樹された20本の桜」と刻まれたプレートが設置されました。
東京・品川寺から寄贈された鐘をならす
「Allée des Sakura」のプレート
植樹式後、アリアナ美術館のホールで行われたレセプションでは、矢野JCG会長から桜の植樹について快諾いただいたジュネーブ市への感謝の言葉とともに、プロジェクト協賛者名が記載された記念台帳がバラゾーヌ参事に手渡されました。
岡田大使、そしてバラゾーヌ参事から祝辞(バラゾーヌ参事の祝辞へ)をいただいた後、ジュネーブ市環境・治安局の管轄で、このプロジェクトの実現に大きな支援をいただいた緑化課のオリビエ・ロベールさんから、市の緑化計画や公園造りについて興味深いお話をいただきました。今回植樹した桜20本は、フランスにある苗床園からジュネーブの土壌や気候に合う種類を選択していただいたとのこと。その結果、薄桃色の花が咲くソメイヨシノと白色のタイハクが選ばれました。
植樹された桜は、樹齢が約5年。これから先100年以上の間、桜の木は少しずつ成長していき、毎年春には美しい桜が満開になります。アリアナ公園にはすでに12本の桜があり、これらは濃いめの桃色の花が咲きます。3種類の桜が満開になったときに織りなす濃淡の美しさを配慮したジュネーブ市の公園造りなのでしょう。
レセプションでは、日本人コーラスグループ「ジュネーブお歌の会」による「さくらさくら」と「春に」の合唱があり、桜づくめの夕べとなりました。
アリアナ美術館ホール
ジュネーブお歌の会
「さくらプロジェクト」への協賛について
このプロジェクトを推進するにあたっては、2013年秋から法人会員の皆様に、そして、2014年に入ってからは、個人会員の皆様にも協賛のご参加を呼びかけてきました。
「150周年」ということで、一口150フランの寄付金をお願いし、ご協力いただいた皆様のお名前は台帳に記して、植樹式(2014年3月31日)の際にジュネーブ市にお渡ししました。ご寄付いただいた法人会員は法人名、法人または個人会員が世帯としてご寄付いただいた場合にはご家族のメンバーの方々のお名前(任意)を台帳に記載しています。
植樹場所には、「Allée des Sakura」(桜の並木道)の名とともに「日本スイス国交樹立150周年記念としてジュネーブ日本倶楽部から寄贈された桜」と刻まれたプレートが設置されました。
皆様のご厚意で集まったお金は20本の桜を購入資金として、また、この桜プロジェクト運営のために大切に使わせていただきます。
「さくらプロジェクト」は、法人会員17社、法人会員および個人会員の56世帯からご協賛のお申し出をいただきました。